
激しい運動をして筋肉に乳酸が溜まることで筋肉の疲労から翌日には筋肉痛が起こるなど疲労を感じると認識されているのですが、実は乳酸は疲労物質ではなく、疲労回復のエネルギーとして使われることがわかっています。
- 乳酸が溜まって疲れたとよく聞くが、そもそも乳酸とはなんなのか?
- 激しい運動などで筋肉を使うと溜まる乳酸は本当に疲れの原因なのか?
- 疲労の原因とされる乳酸はエネルギーに変えることで疲労回復物質になる
Contents
疲れの象徴とされる乳酸ってなに?
乳酸は疲労の元?老廃物扱い?
軽い運動をする場合は脂肪と酸素がエネルギー源となり、激しい運動をする場合には炭水化物と酸素がエネルギー源になるのですが、
さらに激しい運動をすることで炭水化物は分解されて乳酸が発生します。激しい運動で筋肉に過度な負荷がかかると腕や足がパンパンになることがあります。
翌日には筋肉痛として痛みを感じ、筋肉に乳酸が発生することによって起こるので乳酸は疲労の元。老廃物と言われてきました。さらに、乳酸は運動をした時にエネルギーとなるブドウ糖やグリコーゲンなどが使用される時に同時に生成されるものであり、この乳酸が増え蓄積することで筋肉は中性から酸性に傾き、疲労が蓄積すると思われていました。
「乳酸は悪者」は間違っている?実は・・・
確かに乳酸が蓄積することによって筋肉が中性から酸性に傾いた状態に陥ると悪影響を及ぼす場合があります。ですが、ほとんどの場合は乳酸は疲労を回復する疲労回復物質としての働きを担っており、現在では疲労と乳酸に因果関係がないことが証明されています。
筋肉の収縮を乳酸が妨げることで疲労が起こる?
乳酸が溜まっているから早く排除して疲労を促進するという考え方は乳酸が筋肉の収縮を妨げ筋肉痛などの疲労を起こすということが理由になっています。ですが、現在では乳酸がある方が筋肉は持続的に収縮することが出来ると考えられており、乳酸は筋肉疲労を和らげる物質となっているのです。
また乳酸をエネルギーとして再利用することで疲労回復を促進することが出来ます。とは言っても生成された乳酸を上手く再利用することが出来なければ、体は動かなくなり脳がエネルギーとして糖を使用することで、糖が不足してしまうと逆に疲労が溜まる様になってしまいます。
乳酸をエネルギーに変化させる体質を作るには?
乳酸をエネルギーに変化させて効率的に再利用する為にはまず乳酸を強化する必要があります。乳酸の強化にはバランスの良い食事や適度な運動などが重要な要素となり、乳酸の働きをよくする入浴なども効果的です。特に食事のバランスは重要であり、栄養をしっかりと摂取することで血液循環をよくすることができ、血液循環をよく出来れば筋肉の収縮を助けることが出来ます。
ビタミンB群を積極的に取り入れると効果的です。これによって疲労を効率的に回復することが出来る乳酸を作り出すことができ、体だけではなく脳の疲労回復にも繋がります。乳酸はエネルギーを生み出す物質だけではなく成長ホルモンの分泌を促進する為代謝も促進されるので疲労回復の為のエネルギーになるだけではなく、代謝を高めることでも疲労回復にアプローチすることが出来ます。