
体内の活性酸素が過剰になると細胞を酸化させてFFという疲労物質が生じます。と、同時にFRという疲労回復物質も作られるのですが、生成する能力は加齢と共に衰えていきます。ただし、FRは日々の生活においてポイントを意識すると増加する傾向にあります。
- 疲労物質FFは活性酸素によって発生し、細胞に悪影響を及ぼす
- FFと同時にFRという疲労回復物質も生じるが加齢とともに減少する
- 活性酸素を抑えてFRを増やせば疲れにくい体へと変化できる
疲労物質FFが発生する仕組み
私達人間の体は、何故疲れた、ダルい、という状態になってしまうのでしょうか。これにはFF(ファティーグ・ファクター)という疲労物質が関係しているのです。たとえばスポーツなどで激しく体を動かしますと、たくさんの酸素が体内で消費され、その分活性酸素が発生します。活性酸素が多くなりすぎてしまうと細胞を酸化させたり、がん細胞を生成したりするのです。この活性酸素が細胞に悪影響を及ぼすときにFFが生じ、脳に疲労を感じさせます。ですから、FFは活性酸素によって発生しているということが言えます。
FFの発生と同時に疲労回復物質FRも登場
体にFFが生じることで私達の体は疲れを感じるのですが、決してただその疲れが溜まり続けるというわけではありません。人間の体は非常に良く出来ており、疲労を自己防衛しようとしてFFの発生と同時に、FR(ファティーグ・リカバー・ファクター)という疲労回復物質も作られます。いくらFFが生じたとしても、きちんとFRが発生していたとすれば極端に疲れることもなくなりますし、疲れにくい体になるのです。
FRを生成する能力は、加齢と共に衰えていきますから体に負担がかかるほどに激しい運動をすることは控えましょう。ウォーキングやサイクリングなど、軽めの運動を毎日20分程度するとFRが発生しやすい体質になると言われています。また、睡眠時やゆっくりとお風呂に入って心身共にリラックスした状態のときにFRが増加しますので、疲労回復のためには規則正しい生活を心がけて十分な睡眠を取るようにしてください。
活性酸素を抑えるためのポイント
FFよりもFRを増やしていくと共に、FFの発生源である活性酸素を抑えるということも考えていかなくてはなりません。過剰なトレーニング・バランスの悪い食生活、リズムの乱れた睡眠などは控えましょう。また、鶏胸肉やマグロ・カツオといった赤身の回遊魚などに含まれているイミダペプチド成分(イミダゾールジペプチド)は抗酸化作用がありますので、活性酸素による細胞の酸化を防いでくれる効果も期待できます。