
入浴により十分な疲労回復効果を得るためには、お風呂の温度にもこだわりを持つことが大切です。
熱すぎるお湯は逆効果になってしまうので「40度」程度のぬるめのお湯が適温です。
- お風呂の温熱作用は、疲労を取り除く効果がある
- 上手な温度調整で自律神経をコントロール可能にすることも
- 朝は熱めのお湯、夜はぬるめのお湯がオススメ
お風呂の入り方によって効果は変わります。疲労回復が目的なら
体を温めることで得られる効果とは
疲れた体を癒やすためにお風呂にゆっくりと浸かる、というのは日本人ならば誰しもが経験あることではないでしょうか。それでは何故お風呂に入ることで疲労回復につながるのでしょうか。お風呂に浸かることで体が温められる、いわゆる温熱作用が得られます。全身の表面温度が上がりますと、血管が広がって血の巡りが促進されるのです。今まできちんと行き渡っていなかった末端にまでしっかりと酸素や栄養分など必要なものが届きますから、逆に不必要な二酸化炭素や老廃物が体の外へと排出されていきます。このように新陳代謝がアップすることが疲労回復効果になっていると言えるのです。さらに、温熱作用によって緊張して硬くなっていた筋肉が緩められますので、カチカチになってしまいつらかった肩コリや首コリ、腰の痛みなども改善されます。
熱いお湯は興奮状態を作り出す
熱いお湯に我慢しながら浸かるのが好きという方もたくさんいらっしゃるでしょう。熱ければ熱いほどに効果的な温熱作用が得られるのでは?というイメージがあるかも知れませんが、実は熱いお湯というのは交感神経を高ぶらせてしまい、体を興奮状態へと導きます。脈拍が早くなったり、血圧の上昇、そして発汗作用や筋肉を硬くさせたりすることもあるので、リラックスとは逆の状態になってしまいます。ただ、こういった効果は出勤前の朝などでしたらプラスに働きますので、心身共にシャキッと元気にさせたい!というときには少し熱めのお湯に浸かったり、シャワーを浴びたりするのも良いでしょう。ここで言う熱いお湯というのは42度以上を指します。ですから、十分な疲労回復効果を得たい場合には、40度程度のぬるめのお湯に調節するようにしてください。
ぬるめのお湯で心身をリラックス
40度程度のお風呂に浸かりますと、交感神経とは反対の副交感神経が働き出します。そのため心身共にリラックス状態になり、疲労回復効果が得られやすくなります。ですので、就寝前などにはぬるめのお風呂に入ることで、質の良い睡眠にもつながっていくのです。また突然熱いお湯に入ってしまうと、体がビックリしてしまい負担をかけてしまうこともありますが、ぬるめのお湯であれば心臓などへの負担も抑えられます。十分な疲労回復効果を得たいというのであれば、「40度」という温度を覚えておいていただき、これ以上に熱くせずにゆっくりと浸かることを心がけるようにしましょう。